人物未来の提言「スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ」のTV番組から [Inspire of the Words]
今月中旬、NHK-BSハイビジョンで、 人物未来の提言「スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ」という番組で、著書“食堂カタツムリ”の作家である小川 糸さんが現地イタリアのブラ市に行って、カルロ・ペトリーニさんなどに“スローフード”について取材されていました。
◆私たちはスローフードという言葉を耳にしますが、人々の食に対する考え方を大きく変えたヨーロッパのヒーロー、スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニさんによると・・・
“スローフードとは ファーストフードに反対して作ったものです ファーストフードはどの国に行っても、同じようなものが売られています 同じものばかりです”
“それに対して 私たちは 豊かな食文化を守らなければならないと 考えました”
“その土地ならではの特産品や料理 その土地にやさしい 違う食文化を守るというのが スローフードがめざすものです”
※1986年アメリカのファーストフードが進出した時に
◆カルロ・ペトリー二さんが掲げるスローフード三つのコンセプト
・おいしい ・・・ 幸せ
・きれい ・・・ 環境にやさしい
・ただしい ・・・ 食べ物を作る生産者がきちんと評価されること
“ただおいしければ良いと以前は考えていました 環境を汚染してもおかまいなしでした 今ではそうはいきません”
※フェアートレードも同じ考え方によるものと思われます。
◆オテリア ・・・ 郷土料理店
イタリア ブラ市郊外で30年間続いているオテリアのシェフのパオラ・フォルノさんの言葉
・お客さんに言われて一番うれしい言葉
“おばあちゃんの料理と同じ味がする”と言われることです
・お客さんの言葉
“母親の作ってくれた料理を思い出す”
・パオラ・フォルノさんの言葉
“今はスーパーマーケットで何でも手に入るけれど
それは手間を省いて 機械で大量生産しているからです
どれも同じ味がするし おいしくないですね
時間と手間をかけてこそ おいしい料理が生まれるのです”
◆カルロ・ペトリーニさん
郷土の味を守れ
文化が詰まっている
文化を伝える
もし私たちが 自分たち地域の文化を守り育て 他の文化を知ることが出来れば 相手に優しく寛容に暮らすことが出来るでしょう
逆に地域の文化が失われてしまうと 優しい気持ちで暮らすことは出来ません。
世界にさまざまな文化があるからこそパワフルなのです。
自分の文化しか見ず 他人の意見を聞かず 殻に閉じこもったままでは 世界をありたい方向に変えていくことは出来ません。
小川糸さんの“食堂カタツムリ”は“愛を発見するレストラン”というタイトルで、スローフード発祥の地、イタリアで1万部を出版しているそうです。
(裏表紙から)
同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声も失う。山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。
※“食堂カタツムリ”は映画化もされています。動画で予告編を観たい方はここをクリックしてください。
2011-01-25 11:03
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コメント(2)
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すごい偶然で感動しておりますが、成田空港での最後の買い物をしたのが、食堂 かたつむりです。引き寄せられるように、棚から取ったのを覚えています。特にお勧め商品の場所に置いてあった訳でもなく・・・
空港で、出発が遅れている飛行機を待ってる間に読みました。ご縁のある人は、同じような物を手に取ったり、心に引っかかったりするんですよね。
不思議です。
by yuka-yoga-shiatsu (2011-01-26 01:31)
Yukaさん、コメントありがとうございました。
今、奈良公園近くのホテルからです。“食堂カタツムリ”、Yukaさんもこの本に引き寄せられるように偶然手にされ、読まれたんですね。
僕はスローフードのTV番組からこの本の存在を知り、アマゾンで購入しました。同時に前に観た映画“かもめ食堂”の文庫本も買ってしまいました。
“食堂カタツムリ”は読みやすいこともありますが、ヨガや指圧などと通じる部分もありますよね。
by aoniyoshi (2011-01-26 10:19)