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私の2010年を振り返って 出会いと別れ、そして再会 [人生]

 2010年の1月9日、カナダでの生活を夢見て旅立った1年でしたが、私を取り巻く諸事情により、昨年末の12月15日にやむなく本帰国しました。

 12月15日に本帰国してから約1ヶ月が経過しましたが、約11ヶ月過ごしたカナダ東部の都市トロント生活を、ブログに折に触れ書き続けたにもかかわらず、どういうわけか今のところ思い出すことはあまりありませんが、これから時を経るごとに、少しずつ懐かしく思い出されることと思います。

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※自宅アパートのベランダから眺めた風景、トロントのダウンタウンと北米五大湖のひとつオンタリオ湖、その向こうはアメリカ合衆国もかすかに見えます。

 

 私が約11ヶ月のトロント滞在中に一番心に残るのは、いろいろな人たちとの出会いがあったことです。カナダ最大の都市トロントのダウンタウンにある、オーナーの齋藤健泉氏のクリニック“Shiatsu Masters”で、仕事としての指圧をする機会を得て、多くの患者さんとの新しい出会いがありました。11ヵ月の間に、延べ約1,000人近くの患者さんを施術する機会がありました。

 カナダは世界中からの移民で構成された多民族、マルチカルチャー国家で、なかでもカナダ最大の都市トロントはそれが顕著で、私が指圧の施術をした患者さんもヨーロッパ系、アジア系、イスラム系、中南米系、アフリカ系、オセアニア系とまさしくワールドワイドな人々が対象でした。

 また、これらの患者さん達から学んだものは数限りなく、学校では決して学べるものではなく、臨床の場での技術向上だけでなく、それぞれの患者さんの生き様を通じて、人生をも学んだような気が致しました。まさしく、1,000人の患者さんは私のかけがえのない先生でもあったと確信しています。

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※自宅アパートのエントランス
 
 指圧を通じての新しい出会いは、患者さんの他にクリニックのスタッフ達も含まれます。彼らも日本人のみならず、ヨーロッパ系、アジア系の人たちもいて、今となっては忘れられない想い出の人たちです。
 以前、このブログでも紹介しましたが、自らのクリニックを開業されている、日本指圧専門学校出身の女性指圧師のAyumiさん、そしてヨガを学びながらも指圧のライセンス取得を目指されているYukaさん、クリニックの受付をしながら指圧を学ばれているMさんなど、トロントで根強く生きておられる、輝いた若い日本人女性たちが印象に残っています。
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※Belt Line Parkから眺めたYong St.のサイドウオーク
 
 指圧関連以外では、やはりこのブログで紹介させて頂いた私と同郷の長崎県出身のオペラ歌手、ドードリー・柳田孝子さん、文筆家のサンダース・宮松敬子さんをはじめ、トロント生活をエンジョイされている多くの活き活きした日本人との新しい出会いがありました。
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※同じくBelt Line Parkの橋から眺めたYong St.North(Eglinton)
 
 トロント生活を終えて本帰国した今、新しく出会った人々とは“会うは別れの始まり”といわれるように、“一期一会”の別れなのか、いつの日にか再会の可能性があるかのどちらかであると思いますが、私は後者の“再会”に期待したいと思います。
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※同じくBelt Line Parkの橋から眺めたYong St.South(St.Clair)

  

 再会といえば、45年の時空を経た偶然の再会を経験し、私のトロント生活において心の大きな支えになった人との出会いもありました。私ぐらいの年齢に達すると、新しく得るものよりも失うものがはるかに多いと思いますが、そのような中で、これだけはどんなことがあっても失いたくないというような、守り抜きたい大切なものもあることが分かった2010年だったような気がします。

 いずれにしても11ヵ月のトロント生活は、クリニック“Shiatsu Masters”のオーナーの齋藤健泉氏の心温まる取り計らい、及びH夫妻の献身的な生活面でのサポートをはじめ、多くの人たちに支えられて、楽しく過ごすことが出来たことを感謝したいと思います。

 最後に、私はカナダに滞在中、折に触れカナダ国歌を聴く機会に接し、親しみを覚えカナダが好きになるきっかけにもなりました。日本の国歌が良い、悪いという捕らえ方ではなく純粋に聴き比べると、国を愛するという気持ちがシンプルに伝わり、自然に心の底から湧いてくるような気がいたします。

カナダ国歌(O Canada)をお聴きしたい方はここをクリックしてください。


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