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愛犬“ぷりん”との思い出(3/3):永遠の別れ、ゆかりの地を訪ねて [愛犬]

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 愛犬“ぷりん”は、2007年7月15日、土曜日の雨の朝、家族に看取られてながら静かに逝った。それでも、苦しみを私達家族に見せまいと、「自分は元気だよ」という様子を必死に表そうとしていたので、顔に手を触れながら、「“ぷりん”!もうそんなに無理しなくても良いよ」と囁いたら、暫くして静かに息を引き取った。息を引き取った後の顔の表情は、とても穏やかそうに感じられた。13年と52日の生涯であった。
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※トロント日本語補修校の娘の友達と記念写真に“ぷりん”も参加
翌朝は快晴だった。“ぷりん”が好きだったものをいくつか一緒に箱に入れて車に乗せ、いつもの散歩道だった裏の雑木林に寄り道してから、東松山市のペットの葬儀場に向かった。ここでは亡くなった日に、個別の火葬を予約していたので、火葬場では私たちの家族だけで見守ることができて、“ぷりん”だけの骨を拾うことができた。
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※ニューマーケットの自宅前でのストリート・パーティに“ぷりん”も参加

 本や映画の「犬と私の10の約束」にもあるように、亡くなることが分かっているのであれば、もっと“ぷりん”と一緒にいる時間を作って過ごしたかった。
亡くなった後で考えたことだが、今まで何と取るに足りないくだらない理由で、“ぷりん”を家に残したまま外出したことが多かったことか、それがとても悔やまれてならない。
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※かって“ぷりん”が思い切り元気に走り回った自宅のそばの公園を訪れる(2008.3)

それにしても、“ドッグ・イヤー”とは何と残酷なことなんだろうか…。ペットショップで初めて“ぷりん”に出会った時は、まだ高校生だった2人の娘たちよりはるかに若いというより、生まれて3ヶ月足らずの子犬だった。 それが、やがては娘たちの年令を通り越して、還暦に近づいていた私達夫婦の年令さえも超えて、僅か10数年の間に、老いていく姿を目にするのは、最初から分かっていたこととは云え、それが自分たちの前に現実のこととして起こると、実に忍びない切なさがある。

◎追記(July1/2010)
 このドッグイヤーの残酷さを克服するには、一日一日、一瞬一瞬を大事にして、愛犬と付き合うことで、愛犬にとっても私たちの人生にとっても悔いのないものになるのではと思われる。
 一日も、一月も、一年も過ぎてしまえば、驚くほど短かく感じるが、一日の中の一瞬一瞬に向かい合っていると、何か不思議な永遠性を感じる時がある。
 地球や宇宙の永遠性と、人間の100年の寿命を比較すると、人間から見たドッグイヤー以上に、人間の命は瞬くほどの短い命に過ぎないのだから…。
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※ニューマーケットの外れにある遊歩道“Rogers Reservoir Conservation Area”の昔と今

  愛犬“ぷりん”が私たち家族の前から去って、やがて3年の歳月が経とうとしている。
でも“ぷりん”は、何時も自分の傍にいて、両足を前に突き出して座り、顔を横に傾げながら、じっと見守ってくれているような感じがするのである。
カナダ駐在時の生活も、全く見知らぬ土地である埼玉県での生活も“ぷりん”がいたからこそ、私たち家族がばらばらにならず、何とか繫がって来れたのだと確信している。
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※かって“ぷりん”と暮らしたカナダの自宅前のサイドウオークにて

 “ぷりん”が私たち家族と永遠の別れを告げ旅立った翌年3月、私と妻は私たち家族の第2の故郷でもあるカナダ・オンタリオ州・ニューマーケットに“ぷりん”ゆかりの地を尋ねる旅に出かけた。そこはあたり一面の雪景色で、冬の厳しい寒さが出迎えてくれたが、厳しい寒さの中にも“ぷりん”の暖かい息づかいが感じられた旅であった。

 最後に、「犬と私の10の約束」川口晴著(文藝春秋)を掲載させて頂きます。

1. 私と気長につきあってください。
(Give me time to understand what you want of me.)
2. 私を信じてください。それだけで私は幸せです。
(Place your trust in me. It's crucial to my well-being.)
3. 私にも心があることを忘れないでください。
(Be aware that however you treat me I'll never forget it.)
4. 言うことをきかないときは理由があります。
(Before you scold me for being lazy, ask yourself if something might be bothering me.)
5. 私にたくさん話しかけてください。人のことばは話せないけど、わかっています。
(Talk to me sometimes. Even if I don't understand your words, I do understand your voice when it's speaking to me.)
6. 私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないで。
(Remember before you hit me, I have teeth that could hurt you, but that I choose not to bite you.)
7. 私が年を取っても、仲良くしてください。
(Take care of me when I get old.)
8. 私は十年くらいしか生きられません。だからできるだけ私と一緒にいてください。
(My life is likely to last 10 to 15 years. Any separation from you will be painful for me.)
9. あなたには学校もあるし友だちもいます。でも私にはあなたしかいません。
(You have your work, your entertainment, and your friends. I have only you.)
10. 私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。どうか覚えていてください、私がずっとあなたを愛していたことを。
(Go with me on difficult journeys. Everything is easier for me if you are there. Remember I love you . . .)

(10の約束とは)
犬の立場から飼い主にしてほしいと願う事柄を列挙した作者不詳の短篇詩「犬の十戒」がいま、世界中で静かなブームを呼んでいます。この詩をヒントに生まれたのが「犬と私の10の約束」という物語です。
※「犬と私の10の約束」と「10の約束とは」は、ホームページからそのまま転載させて頂きました。


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